ニキビのせいで不登校になってしまった人の気持ちがわかります

にきびエッセイ

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私は中学、高校と“青春”と呼ばれる時期を顔面ニキビまみれで過ごしてきた。

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もう一度、あの頃に戻って人生やり直したい

・・・という気持ちにられる時が何度もある。

中学生らしいこと、高校生らしいことを全力で楽しめなかった後悔がある。

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元々人付き合いが苦手で、友達がいなかった私は、

1日中ずっと一人で過ごして、誰とも喋らないことも多かったから、

全部が全部、ニキビのせいではない。

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ニキビだらけの顔を見られたくなくて、誰かと関わることを避けていた。

私以上にニキビが酷かった子は、

学年で1人ぐらいは居たと思うけど、本当に皆肌が綺麗だった。

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幸いにも、ニキビが原因でいじめられた経験はない。

それだけは恵まれていたと思う。

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高校を卒業してからは、

ニキビを気にして家に引きこもっていた時期もあって、

とにかくめちゃくちゃ悔いが残る10代を駆け抜けてきた。

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そんな私も不登校経験者。

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中学・高校ともに不登校だった時期があったが、

その時はニキビが原因ではなかった。

ここでは浪人時代の予備校に通っていた頃の話をしていこうと思う。

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ニキビが原因で予備校に行けなくなった

大学受験に失敗して、浪人生活を送っていた頃の話。

高校を卒業した年の4月から予備校に通い始めることになって、

朝9時から夜7時までの時間割で、毎日予備校で過ごしていた。

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予備校に通い始めたタイミングで、毎日メイクをするようになった。

毎日のメイクでニキビが悪化

当時からメイクは苦手意識しかなくて、

あまりにもニキビやニキビ跡が酷かったので、それを隠すためだけにファンデを塗る程度。

この頃は、化粧下地やカバー力の高いファンデを塗ってしっかりニキビを隠していたので、かなり厚化粧だった。

それに当時の私には化粧品の知識が全くなかった。

乾燥肌向けの化粧品であふれる中、オイリー肌の自分に合う化粧品がわからなかった。

そのため、カバー力の高いリキッドファンデーションなど、油分の多い化粧品ばかりを使っていた。

当然、短時間でメイクがドロドロに崩れてしまうので、

休み時間のたびに頻繁にメイク直しをしていた。

多分、1日3~4回くらいメイク直ししていたかも?

授業中もメイクが崩れていないか気になって、ずっと集中できずにいた。

なので、当然、受験勉強に身が入るわけがなかった。

メイク直しのために予備校に通っているのかと思うほどだった。

そして、予備校に通って半年もしないうちに、

急激にニキビが悪化し、ファンデを塗り重ねても、

ニキビやニキビ跡が全く隠れないようになってしまった。

マスクでニキビ隠し

私の肌はついにファンデではニキビが隠れなくなったので、

次第にメイク自体が無駄なように思えてきた。

なので、午前のみ・午後のみの授業の時だけはすっぴん+マスクで行くようになった。

ごはん休憩があるかないかでマスクの日を決めていた。

一瞬でも誰かに肌を見られるのが嫌だった。

さすがに夏にマスクをするのは暑いし不自然なので、

夏限定で渋々メイクをしていたけど、

気休め程度のメイクにしかならないので、嫌で嫌でたまらなかった。

隠せないニキビに次第に心が荒んでいってしまった。

メイク直しが苦痛で、センター試験前の集中講座を欠席

夏が過ぎ、センター試験が近づくにつれて、段々予備校に通うのが億劫に。

自分で勝手に通う日数を減らしていき、

最終的に年明けからは完全に予備校に行くのを止めてしまった。

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そのきっかけとなったのは、1月1日~3日(3日間)の集中講座。

この3日間は缶詰めになって、朝9時~夜9時まで予備校に居ないといけない。

12時間みっちりの講座。

この間、食事を摂るタイミングが2回あって、昼食と夕食。

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もちろん、私が真っ先に考えたことは、

この長時間、一体何回メイクを直さないといけないのか、ということ。

センター試験前の集中講座ということは、参加する生徒数も多い(実質全員強制参加)。

休憩といっても、昼食夕食以外は10分間のトイレ休憩のみ。

生徒の数に対して明らかに少ないトイレは混み合うし、

人を待たせてメイク直しをするなんてあり得ない。

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2時間半でドロドロに崩れてしまうベースメイク。

最低でも、5回はメイク直しが必要、となると、12時間乗り切れる自信がない。

諦めてメイク直ししないで過ごすか?・・・そんなの絶対無理!

今思えば、メイクが崩れても最悪マスクで隠せばいいと思うけど、

当時はそこまで頭が回らなかった。

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こんなくだらないことに頭フル回転させて真剣に悩んでいるなんて・・・本当に馬鹿だと思う。

自分が情けなかった。

でも、当時はめちゃくちゃ悩んでいた。

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皆が受験勉強で必死の中、

私はニキビのことしか考えていなかった。

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結局、ギリギリまで悩んで、当日を迎えて予備校の前まで行った。

でも、あと一歩が踏み出せず・・・。

結局、この3日間は欠席の電話をかけ続けた。

そのまま家に帰れないので、予備校に行ったふりをしてネットカフェで過ごしていた。

以降、予備校に行くのを辞めた。

頻繁に担当の先生から電話が来ていたが、最後まで無視し続けた。

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これがニキビで不登校になった私の経験談。

逃げでしかないこの経験に、

今でももの凄く後ろめたさを感じている。

受験勉強<<<ニキビの結果

結果、受験は見事に失敗に終わったが、なんとか滑り止めの底辺大学に合格。

この底辺大学は予備校に通わなくても受かるレベルの大学だったので、

予備校代を出してくれた親には本当に申し訳なく思っている。

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実は、予備校選びの時にもひと悶着もんちゃくあった(本当は予備校に通いたくなかった)。

もしニキビに悩んでいなかったら、

必死になって受験勉強していたのだろうか?

その問いに対して、自分でもわからない。

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私は高校を中退して途中から通信で卒業した。

高校を中退した理由は後に超長文で語っている(↓)

5年間過ごした中高一貫女子校を高3で中退した理由
もう10年以上前の話だが、私が中学受験して入った中高一貫の女子校を高校3年生の時に退学した時の実話。心の奥底に沈めたはずの闇がふいに浮かび上がってくる時がある。恨みつらみが多くて、感情の昇華が進まない。10代で過ごしてきた環境はその後の人生...

その時も2つの予備校に通っていたが、全く勉強しなかった(だから浪人することになった)。

元々勉強する意欲に波があるタイプで、

成績も上がり下がりがジェットコースター並みにあった。

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少なくとも、ニキビが受験の障害になった。

ニキビの自分を見られたくない

大学生になって、人目を避けたくて始めたアルバイトは、ラ○ホのベッドメイク。

本当はこんなところで働きたくなかった。

でも、人との関わりが1番薄そうなところ、誰にも会わないところ、薄暗いところ・・・これに当てはまるのがラ○ホしか思いつかなかった。

他人にニキビを見られるのが嫌でたまらなかった。

とにかく自分を隠したかった。表に出たくなかった。

自意識過剰なほど、ニキビを嫌悪していた。

ニキビがある自分の姿は本当の姿でないとさえ思っていた。

幼い頃から情緒不安定で自信がなかったことも関係あるのかな?

その性格がニキビをきっかけに、よりむき出しになったのかもしれない。

ニキビに足を引っ張られてばかりいる自分に絶望した。

ニキビを治すことが生きる糧

ちょうどこのブログを始めた2017年頃。

ニキビを気にしてばかりいたけど、全然治らないニキビに心身ともに疲れた。

生きていてどうにもならない悩みがある・・・と諦めに近い感情もあった。

だから、こう思い直すことにした(↓)

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ニキビを治すことを“生きがい”にすることにした!

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神様は何もない私にニキビという“お飾り”をくれたと・・・超皮肉な解釈だけど。

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もし私にニキビがなかったら、

この世には生まれていなかったぐらいに思うことにした。

思いっきり開き直ってみた。

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ニキビを治すことが、私の人生のミッション。

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それ以外は何にもしなくていい。←

“生きてるだけで丸儲け”という有名な言葉がある。

極端な自己解釈だけど、そうでもしないとメンタルを保てなかった。

それでも、

自分の人生にニキビを好意的に受け入れようとすれば、

少しでも自分を否定せずにいられるのではないか?

ニキビを相棒やパートナーと呼べる仲にはなれていないけど、

ニキビのおかげで、何かしらの悩みを抱えて苦しんでいる人の気持ちを理解しようと思えるようになった気はする。

ニキビが原因で不登校になってしまった方へ

最後に、こんな私がアドバイスができる立場ではないけど、

経験者としてニキビが原因で不登校になってしまう人の気持ちは、

ほんの少しでもわかっているつもり・・・。

ニキビに悩んだことがない人には絶対にわからない

ニキビで外に出られない、ニキビを見られたくない、ニキビで死にたい・・・。

その気持ちは痛いほどわかる。昔の私そのもの!

ニキビに悩んだことがない人に、

ニキビで悩んでいる人の気持ちなんて、到底わかるはずがない。

だって、実際にニキビで悩んだことがないのに、共感できるわけない。

思春期ニキビは9割の人が経験がしていると聞くが、

これはニキビの程度の差もあるから、

皆が皆、悩むほどのニキビが出来ているとは限らない。

だから、わかってもらおうとしないほうが良い。

両親の心配は子供の将来

両親でさえ、ニキビに悩んで学校に行けなくなった子供の気持ちを理解するのは難しい。

両親も若かった頃は、きっとニキビで悩んだことだって少しくらいあったはず。

でも、それから10数年経っていると、その時の記憶ってどうしても薄れてしまう。

ニキビに悩んでいる人の気持ちを理解しようにも、遠い過去に埋もれてしまっている。

そこから掘り起こす労力を惜しまず向き合ってくれる両親であってほしいけど・・・。

ただ、両親は子供がニキビで悩んでいることよりも、

子供のこの先の将来について心配でたまらないと思う。

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無力な私には、不登校の子供を学校に行く勇気を与える言葉さえ見つからない。

言葉があったとしても、第3者の言葉は無責任に聞こえて腹が立つこともある。

なので、学校に行きなさいとも言わない。

ニキビが原因のいじめを受けているのなら、なおさら・・・。

ニキビに悩んだ10代は一瞬で終わるし、一生戻ってこない

ただ一つだけ言わせてほしい。

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自分の人生をニキビにとらわれすぎないで!

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20代に入ってから、10代の時の倍速で時間が流れているように感じる。

10代は人生の中で1番時間が長く感じる期間だと思う。

だから、時間の大切さがわかりにくいかもしれない。

20代になったら、1日24時間なんて短く感じる。

あーっという間に、おじいおばあになる。

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10代という限られた貴重な時間を、

ニキビにばかり悩むことに使ってほしくない。

その時にしか経験できないことを思う存分やってほしい。

後悔しても、もう一生戻ってこれないから。

それに、無責任に生きられるのも、

大きな失敗ができるのも10代なら社会的にも寛容だ。

この先生きていく強さを10代のうちにできる限り養っておくほうが、何かにつまずいた時など今後生きやすくなる。

20代後半の生きづらい私が言っているから、これは間違いないと思って!

人生のどん底を若いうちに味わって、将来、成功者になるための下積みをしておこう。

ニキビがあっても人生は続いている

ニキビを身動きのとれない足枷あしかせに自分自身でしないでほしい。

どうかニキビを軸にして生きてきた私のような失敗人生を送らないで!

ニキビがあっても、自分の人生はすべて自分自身の責任だ

不登校になったのはニキビのせい・・・。

それは間違いないのかもしれない。

ただ、考えてみて。

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本当にこのままでいいのか?

ニキビばかりに目を向けて大切なことを見失っていないか?

数多くの選択肢から目を背けていないか?

どうすればこの状況から抜け出せるのか?

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ニキビのせいで思考が停止していようとも、人生は止まらない。

一瞬一瞬を大切にできる人であってほしい、と心から願っています。

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ではでは。

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